クリスマス DD号泣事件
2019-12-23 08:00
こんにちは、秀鈴です。
クリスマス、もう間もなくですね。この日に向けて、パパサンタ、ママサンタの皆さんもいろいろと準備されていることと思います。
さて、サンタクロースといえば子どもにとってはとても素敵な存在ですが、「サンタクロースは本当にいるの?」という疑念も持たれてしまうこともあるでしょう。
これはもう“透明なブラックボックス”のような永遠のなぞかけのようなものです。でも、小さいうちはサンタクロースという目に見えない存在であっても、信じる気持ちを大切にしてもらいたいなと、大人として思っていました。
(この思いを強くしたのは、18歳のときに学校の先生から教わった、120年前、ニューヨークに住むバージニアという女の子が、ザ・サン(新聞社)に「サンタクロースは本当にいるの?」という手紙を出した逸話(このお話は絵本にもなっているのでおすすめです)と、大好きな『星の王子さま』で「いちばん大切なことは目に見えないんだよ」と言ったキツネの言葉がリンクしたことがきっかけです。)
そんな私も突然親になりました(担当記事第1回目参照)。DD(息子。男子大学生)と家族になって初めての年、DDがサンタの存在を信じているということをDD父から聞いた私。かくして、いかにして子どもにサンタクロースはいるとだま…いえいえ信じてもらうか、ここは親としての力量が試されると、毎年クリスマスには試行錯誤しながらサンタの存在をちらつかせつつ、プレゼントを用意していました。
だが、しかしその努力が崩れそうになった年があったのです。
あれはDDが小学校2年生だったか3年生だったかのクリスマス(←いい加減記憶だな、おい)。
この年、DDが欲しがっていたのは自転車。
しかしながら、DD父も私もとある大型Webサイトのリリースに向け、例年にない忙しさ。年末はとんでもない状況になっていました。ベビーシッターにお願いできる日は深夜の帰宅(スタッフがいたので事務所は別に借りてました)、いない日は自宅で明け方近くまで仕事という日々で、DDのプレゼントどころではないような状態だったのです。
しかし非情にもクリスマスは刻々と近づくのです。
納品締め切りと同じように。。。
もうこうなったら、ドン・キホーテで何か買おう、自転車は無理でもあそこだったらなんかあるし深夜でも大丈夫だ!と後回しにしたのが悪かった。
そして、やってきてしまったクリスマス・イブ。
大雨です。
12月だというのに嵐のような大雨。しかも夜が更けるにつれ強まってきました。
この日は二人とももう精魂尽き果てている状態。クリスマスパーティーをするためになんとか早く帰宅し、DDを寝かしつけ、持ち帰った作業を少し片付けたら買いに出ようと思っていたのですが、もう外に出る気も萎えてしまっていました。
どうしよう…
と思っていた午前1時すぎ、突然泣き叫ぶ声がDDの部屋から聞こえます。
なんだ変な夢を見たか?と思っていたら、DDが号泣しながら仕事部屋に入ってきたのです。
「まだサンタさんが来ていない!!!!!(´;ω;`)ウゥゥ!!!!!!!」
おそらく雨の音で起きたのでしょう。
目を覚ますと毎年枕元にあるプレゼントもなく(本人としては自転車がある予定)、用意していたサンタさん用のクッキーもまだそのまま。
それは泣くよな…。
あまりの号泣ぶりにうろたえる情けない親たち。
そこでかけた声は、
「ほら、雨がひどいからさ、きっとサンタさんも大変なんだよ。トナカイだってこんなに雨がふってたら進めないよ。どっかで雨宿りしてるんだよ」
と思いつくあらん限りの慰めの言葉をかけ、「晴れるといいね」と言いながら寝かしつけたのでした。
<<<反省>>>
サンタクロースを信じて欲しいのであれば中途半端な気持ちや行動ではダメなんです。
なんとかなるよな、という甘い気持ちではダメなんです。
真剣にいると思っていた子どもに対してなんという裏切りか…
とにかく親として反省。
とはいえ、ここまで泣かれ、失望しているのにドンキで中途半端なプレゼントでごまかすのもどうか、ここはDDが欲しいと言っていた自転車をやはり用意すべきではないかと話し合い、まずはDDにサンタクロースからのお詫びの手紙を書くことにしました。
しかし、手紙をどう書くか。
サンタクロースは日本人ではないから、日本語はおかしい。
フィンランドから来るんだよね(サンタクロース村はフィンランドにあります)、じゃフィンランド語?
いや、わかんないし!
とすったもんだしたあげく英語で書き、DDの枕元に置いたのです。
翌朝は快晴。
「やっぱり来なかった…」とかなりダウナー状態⤵のDD。
「ん?さっき部屋見たら枕元にお手紙があったよ。サンタさんからじゃない?見てきたら」と促すわたし。
そしてDDが持ってきた“サンタクロースからの手紙”(代筆わたし)を読んであげたのでした。
確かこんなことを書いたかと
「メリー・クリスマス!
プレゼントを届けられなくてごめんね
自転車を用意していたんだけど、
すごい雨だったので運べなかったんだよ。
だからあとで送るからね」
(英語で)
自転車は2日後に用意。
サンタさんから来たよ。やっぱり大きいから大変だったんだよねと言って渡したのでした。
その後、“サンタクロースからのプレゼント”はDDが小学校6年まで続きます。
最後の年は2度目の“サンタクロースからの手紙”と共に枕元に置きました。
「わたしからのプレゼントはこれで最後だよ。
元気でね」と。(もちろん英語で)
それからさらに月日は経ち、成人したDDに聞いてみました。
サンタクロースっていつまで信じてた?
彼の答えはこうでした。
「小5くらいにはなんとなくお父さんたちが用意していたんだろうなと思ってたけど。
友達もそんなこと言ってたし。
でもサンタクロースということで思っておいたよ」